クラゲのふしぎ 海を漂う奇妙な生態 ジェーフィッシュ(著)久保田信+上野俊士郎(監修) 技術評論社
内容
クラゲの種類、生態、能力、毒など、あまり知られていないクラゲについてのあれこれを解説した本です。
目次
- 第1章 クラゲの基礎知識
- 第2章 クラゲの一生
- 第3章 体・大きさ・形のふしぎ
- 第4章 色と光のふしぎ
- 第5章 感覚のふしぎ
- 第6章 毒のふしぎ
- 第7章 生息場所と期間のふしぎ
- 第8章 クラゲの超能力
感想
個人的にはクラゲといえば子供のころに地元の砂浜を歩いていると青っぽい色のぶよぶよしたクラゲや透明できれいなクラゲが打ち上がっているのをよく見かけました。
また、夏に海を泳いでいると体中あちこち刺されて、刺された場所が水膨れのように腫れた嫌な思い出があります。
あと、近頃は報道されなくなりましたが10年以上前の2000年代の、まだ僕が地元石川県にいたころには日本海側にエチゼンクラゲが大発生して漁師さんが困っているという報道を毎年のようによく耳にしました。
最近は報道を見かけないような気がしますが、今ではそういうことはなくなったのでしょうか、どうなんでしょうか?
僕はクラゲについてほとんど知識がなかったので、この本を読んで初めて知ることばかりでした。
まず、冒頭にクラゲはプランクトンの一種だということが書かれていて驚きました。
プランクトンといえばミジンコとかアオミドロとかオキアミとか顕微鏡レベルの生物のことだと思っていたのですが、「遊泳能力がないか、あっても弱いため、水の流れに逆らえず、水中で浮遊生活を送る生物のこと」というのがプランクトンの定義だそうで、「遊泳能力の有無であって、体のサイズは一切関係ない」ということです。
また、クラゲといってもサンゴやイソギンチャクと同じ刺胞動物門に属するものと、深海に生息するクシクラゲ類として知られる有櫛(ゆうしつ)動物門の2つに分かれていて、それぞれは互いに雰囲気は似ていますが全く別の生物なのだそうで、これにも驚きました。
ほかにも、卵、プラヌラ、ポリプ、クラゲと一生に何度も形を変えること、有性生殖、無性生殖、分裂と増え方にもいろいろあること、ほとんどのクラゲは数か月程度の寿命だけれど、不死のクラゲが存在することなどびっくりすることばかりでした。
最近では水族館に行くと、クラゲのコーナーがあってすごく癒されということで人気があるそうですが僕もこの本を読んで行ってみたくなりました。