天王川公園の彼岸花
天王川公園は春の藤棚が有名なのですが、彼岸花に関しても愛知県有数のスポットです。
天王川公園はその昔、津島湊として大いに栄え、織田信長の父信秀が支配下におさめてからは織田家はその経済力を背景にどんどん力をつけて、信長の代に尾張を統一し、その後の天下布武への足掛かりになりました。
この公園では7月にすぐ近くにある津島神社の祭礼が毎年行われていて、若き日の信長も参加して、女踊りを披露して大いに盛り上がったんだとか。
ちなみに、のちに信長はこの祭りを参考に安土城のライトアップをしたそうです。
残念ながら先日の台風14号の影響で倒れたり痛んだりしている花も多く、うっとりするほどの華麗さは感じられませんでしたが、これから咲くつぼみもたくさんあったので、まだもうしばらくは楽しめそうです。
キバナコスモスと清須城
黄色というよりはオレンジじゃないかと思うのですが、僕はこのキバナコスモスが大好きで、咲いているのを見かけるとついつい目が行ってしまいます。
普通のコスモスももちろん好きなのですが、個人的にはキバナコスモスのほうが品があるような感じがします。
ウイキペディアによるとこのキバナコスモスは、普通のコスモス(和名はオオハルシャギクというらしい)とは同属別種で互いに交配することはできないらしいです。
普通のコスモスの品種の一つだと思っていたので、意外!
台風14号が通り過ぎたと思ったらすっかり涼しくなって秋の気配が増してきました。
抜けるような秋の青空と風に揺れるキバナコスモスの写真が撮れる季節の到来はもうすぐですね。
清須城と五条川
台風14号が来る前日、どんよりとした曇り空の中、自宅がある一宮市から車で30分ほど南にある清須城とその横を流れる五条川を散策してきました。
春は桜の名所として有名な清州城周辺の五条川の桜並木ですが、この時期はそろそろ葉も黄色くなってきて、道路には葉落ち葉もたくさん落ちていました。
この時期に清須城を訪れたのは初めてなので、まだまだにょきにょき芽を出してどんどん咲くのか、これ以上は咲かないのかわかりませんが、曇り空と落ち葉とちらほらとだけ咲く彼岸花が妙に郷愁を誘います。
この五条川がたびたび氾濫して清須城周辺が水没してしまうことにほとほとうんざりした織田信長は、この五条川の上流にある小牧山に城を建てて移ってしまったんだとか。
ちなみに当時の清須城はこの天守閣の場所にあったわけではなく、すぐ横を走る新幹線とJRの線路をはさんで反対側にあったそうです。
何度も行っているので今回は遠慮しましたが、清須城の天守閣は大人300円というお求めやすいお値段で入場でき、中は博物館になっていて、歴代の大河ドラマで織田信長を演じた俳優が着た衣装が飾ってあったり、歴史の映像が見られたり、紙芝居の上演があったりと内容もなかなか充実しています。
また、広い駐車場が完備されていて、しかも無料です。
天守閣最上階の展望室からは周辺を360度見渡すことができ、すぐ下には新幹線がバンバン走っていたり、天気のいい日は名古屋駅の高層ビル街や岐阜県のほうまで眺めることができます。
来年の桜が咲く時期にまた訪れたいと思いました。
秋の草花を探しに五条川沿いを散策
9月14日。近所を流れる五条川という川沿いに秋の野草を探しに散策してきました。
五条川は桜の名所100選にも選ばれるほど、春の桜が美しいところなのですが、秋には彼岸花も土手に沢山咲いてきれいなので、そろそろではないかと思い、確認も兼ねてきてみました。
この日の愛知県名古屋市の予想最高気温は34度。
まだまだ暑い日が続いていますが、湿度は少しずつ低くなっているように感じます。
16時くらいに訪れたのですが、太陽もかなり西に傾いていて、昼の時間がかなり短くなってきたことを実感します。
9月も半ばになってそろそろ彼岸花が咲き始めているのではないかと思っていたのですが、早いものはちらほらとは咲いていましたが、芽もまだほとんど出ておらず、こちらではまだ早かったようです。
他にも何か名前のわからない野草が花を咲かせていましたが、土手の草刈りをしたばかりなのか、それとも最近たびたび大雨で増水したせいなのか、あまり雑草も生えておらず、期待していたほど花も咲いていませんでした。
来週あたりが彼岸花の見ごろではないかと思うので、また訪れてみようと思います。
美しい変形菌 パイインターナショナル
概要
菌類ではあってもキノコや細菌類とは全く別のカテゴリーに属する変形菌という生きものの美しい写真集です。
感想
この写真集を手に取るまで変形菌という生きもののことは知りませんでした。
変形菌とはその一生の中で胞子を発芽させて粘菌アメーバや接合体、変形体、子実体というふうに形を変えながら分解者であるバクテリアや菌類を捕食して生きているそうです。
分解者であるバクテリアや菌類が増えすぎると落ち葉や朽木などの分解が早く進みすぎて、それらを食べたり生活場所にしている生きものたちが減ってしまったり、森の保水力が弱まって水害が起きやすくなるなどの影響があるそうで、変形菌は生態系の中でも重要な役割を果たしているそうです。
変形菌の子実体はキノコとはまた違っていて、見た目は地球の生物ではなくて、まるで宇宙の別の星の生きもののように見える不思議な形をしています。
管が伸びていてその先に丸い球がついている姿はSF小説やアニメの世界に出てくる宇宙人の触角のように見えます。
また、縦長の変形菌はSFアニメに登場する都市の建造物のような形をしていて、僕なんかは子供のころに見た宇宙戦艦ヤマトの敵の宇宙人であるガミラスの都市のようだと思いました。
人間の中に無駄な命がないのと同じように生態系の中で不必要で無駄な生きものはいないのだと改めて再確認した次第です。
黄色い生きもの図鑑 小宮輝之(監修) ネイチャー&サイエンス(編) 河出書房新社
概要
魚類や両生類、軟体動物、昆虫、ほ乳類からキノコや植物まで、世界中に存在する黄色い生きものを収録した写真集です。
感想
天敵への警告やカモフラージュ、異性へのアピール、または何のためにこんな色をしているのか理由が全くの謎の生きものまで黄色い理由は様々ですが、世界にはこんなに鮮やかな黄色い色をした生きものがたくさんいることを知りました。
僕が特に驚いたのは世界で二番目に大きいというナメクジで、その名もバナナナメクジ。
北アメリカに生息しているというこのナメクジは、鮮やかな黄色をしていて、見た目も本物のバナナにそっくり。
温度や湿度によっては完熟バナナや腐り果てたバナナの色に変化するのだとか。
大きさもバナナに匹敵するほどに成長し、最大で25㎝にもなるそうです。
生きものの生存戦略は人生にも役立ちそうなことが多くて勉強になるなぁと改めて思いました。
世界の美しいトカゲ (パイインターナショナル)
概要
ただただ美しい世界のトカゲたちを掲載した写真集です。
感想
僕は動物ドキュメンタリー番組が好きなのでよく見るのですが、この写真集を見て、そういえばトカゲを特集したドキュメンタリーを見た記憶がないなと気づきました。
カメレオン、イグアナ、コモドドラゴンといったメジャーなものの特集はよく見るのですが、日本に生息するニホントカゲやヤモリ、カナヘビといった、THE・トカゲと呼べるような生きもの特集は観たことがない。
地味だからなのか、気持ち悪いといった苦情が来るのか…。
里山や河川林といった遊歩道を歩いていると足元で落ち葉がカサカサする音が聞こえて下を見ると、たいていはニホントカゲで、特に珍しい生き物というわけでもなく、また、僕が住むアパートの壁にはヤモリがくっついているのをよく目撃したりとわりと身近な生きものですが、あまり生態をよく知らないなと、この写真集を見ていて気付きました。
日本に棲んでいるトカゲは地味ですが、この写真集に掲載されているトカゲたちは赤、青、黄色、ピンクと見ていてうっとりするくらい美しく、世界にはこんなにきれいなトカゲがいるのかと初めて知りました。
こんな派手な姿だと天敵に見つかりやすくて不利なのではないかと思うのですが、この写真集には詳しい生態のことまで記述がないのでどうやって身を守っているのかはわかりません。
この写真集を見てトカゲをはじめとした爬虫類の生態についても興味が湧いてきました。