地球と一緒に生きていく

人間が好き勝手に破壊してきた地球の自然を少しでも回復させて次世代に渡したい。そんな気持ちで地球環境に関する情報を発信していきます。

脱プラスチックへの挑戦 持続可能な地球と世界ビジネスの潮流 堅達京子・+NHK BS1スペシャル取材班

脱プラスチックへの挑戦 持続可能な地球と世界ビジネスの潮流

内容

プラスチックごみが地球を汚染している現状と、脱プラスチックに向けて欧米や日本の企業がどのような取り組みを行っているかについて書かれた本です。

 

第1章では「海のプラスチックごみを回収する」と題して、太平洋の真ん中に存在するという広さがフランスの3倍もあるという太平洋ごみベルト地帯でプラスチックごみを回収している若者の取り組みを紹介するとともに生態系を破壊している実態、マイクロプラスチックが私たちの体内にも取り込まれている実態を紹介しています。

 

第2章では「一歩先を行く世界の取り組み」と題して欧米、特にフランスが積極的に取り組んでいるプラスチックごみへの対策と循環経済を創ろうとする取り組みを紹介するとともに脱プラスチックをビジネスチャンスに変える企業の野心的な挑戦を紹介しています。

 

第3章では「プラスチックを検出する地質年代に生きて」と題して人間が地球の環境や生態系に大きな負荷をかけてしまうようになってしまった時代に世界の国々や我々に何ができるのか、そしてグレタ・トゥーンべリさんの訴えから始まったZ世代と呼ばれる若者たちが引き起こした大きな動きについて紹介しています。

 

第4章では「未来への提言 世界の英知からのメッセージ」と題して環境保護に関する二人の世界的権威のインタビュー。

 

第5章では「正念場の10年をどう生きるか」と題して主に気候変動問題について二酸化炭素をどれだけ削減しないといけないか、2030年までに達成しないと地球環境や人類にどのような危機が訪れるのかについて予測しています。

 

感想

太平洋の真ん中に海流によって流されてきたごみが集まる、広大なごみのスープのような場所があるというのをこの本で初めて知り、衝撃を受けました。

 

また、そのごみの30%は日本から流れてきたものだということことを知ってとてもショックで恥ずかしい気持ちになりました。

 

もう一つ衝撃だったのがマイクロプラスチックといわれる極小のプラスチックのかけらを我々は知らず知らずに毎週クレジットカード1枚分の量を摂取しているという話です。

 

また、欧米では脱プラスチックや循環型経済に向けて大きなうねりが起こりつつあるのに日本では国会での政策も企業の動きもまだまだ鈍くて、さらに世界から取り残されてますます国が衰退していくのではないかと暗澹たる気持ちにさせられました。

 

自分は何気なくレジ袋や食品トレイを受け入れていましたが、レジ袋は受け取らない、食品トレイやペットボトルはしっかり分別するなどできるところから始めて、なるべく使い捨て商品は買わないなどごみを減らす努力をしていきたいと思いました。